富士急ハイランドの「ええじゃないか」は、世界的にも珍しい仕組みを持つ四次元コースターです。
座席が走行中に前後左右へと回転し、総回転数はギネス記録にも認定された14回。
従来のジェットコースターでは味わえない、予測不能な動きが最大の特徴となっています。
足は地面から離れ、宙吊りのまま振り回されるため、ただの落下や加速では体験できない「未知の感覚」が待ち受けています。
その一方で「どれほど怖いのか?」「浮遊感は強いのか?」と不安に思う方も、多いのではないでしょうか?
この記事では、公式データや実際の体験談、さらにはレビューを整理しながら、ええじゃないかの怖さの正体や浮遊感の有無、そして少しでも安心して乗るためのコツを詳しく解説します。
初めて挑戦する方に向けて、不安を和らげて楽しみに変えるためのガイドとしてご覧ください。
ええじゃないかの基本スペック
「ええじゃないか」は2006年7月に登場した屋外型の大型コースターで、日本初の四次元コースターとして導入されました。
四次元コースターとは、レールの起伏やループだけでなく、座席自体が独立して回転する構造を持ち、従来のコースターとは一線を画す体験を提供します。
コース全長は1,153メートルで最高部は76メートルに達し、最大傾斜は89度とほぼ垂直に近い角度を誇ります。
最高速度は時速126キロ、最大加速度は3.67Gに達し、乗車時間は約2分。
定員は1編成20名で、身長制限は125センチから200センチまでと幅広く設定されています。
座席の回転は、前後へのフリップ、ループによる宙返り、ひねりによるスクリュー回転の3種類が組み合わさり、合計14回もの回転を体験できます。
そのため、体は何度も逆さまになり、方向感覚を完全に失う状態に陥ります。
さらに特徴的なのは、発車直後の「後ろ向き巻き上げ」です。
安全バーとハーネスでがっちりと固定されたまま、足を宙ぶらりんにして後方へ引き上げられるため、「いつ落ちるのか分からない」という独特の緊張感が続きます。
キャッチコピー「前後左右、東西南北、驚天動地の大回転」にふさわしく、実際に体験した人々からは「気づいたら終わっていた」と語られるほど、怒涛の展開が待っています。
純粋な落下の浮遊感はほとんど感じない
ジェットコースターの「怖さ」を語る上で、多くの人が気にするのが「ふわっと浮く感覚」、いわゆる浮遊感です。
胃が持ち上がるような感覚が苦手で、絶叫マシンを避ける人も少なくありません。
ええじゃないかには高さ76メートルからのファーストドロップがありますが、実際には強い浮遊感よりも「方向感覚を奪う回転」の方が中心となります。
落下の瞬間に、わずかにふわっとする感覚はあります。
しかし、座席がうつ伏せや仰向けに回転してしまうため、FUJIYAMAのような純粋な落下の浮遊感はほとんど感じません。
むしろ、体勢が変わることで重力が分散し、胃の浮き上がりは軽減されます。
前方や中央の座席では浮遊感をほとんど感じず、後方でわずかに強くなる程度です。
ただし、それも高飛車やFUJIYAMAのように長く続くわけではなく、すぐに回転に切り替わるため恐怖を意識する暇すらありません。
このため、ええじゃないかは「浮遊感の絶叫」ではなく「回転による絶叫」が主体です。
フリーフォール型のアトラクションが苦手な人でも、ええじゃないかは意外と乗りやすいという声も多くあります。
心理的な不安や感覚の混乱から来る怖さ
富士急ハイランドの「ええじゃないか」は、日本でも屈指の絶叫マシンとして知られています。
その恐怖は、単に高さやスピードだけでなく、独自の構造や演出が複雑に組み合わさることで生み出されています。
まず出発直後から、通常のコースターにはない恐怖が始まります。
ええじゃないかは後ろ向きに巻き上げられるため、上昇中の高さを目で確認できません。
「見えないから楽かも」と思うかもしれませんが、逆に「いつ落ちるか分からない」という不安が増し、独特の緊張感を与えます。
最高点に到達すると、体勢が仰向けやうつ伏せに変化し、視覚と体感が一致しないままファーストドロップへ突入します。
角度は89度と、数字の上でも国内屈指の急傾斜。
そこに座席の回転が加わるため、落下しているのか、回っているのか、上下がどちらなのか全く分からなくなるのです。
これこそがええじゃないか最大の恐怖要素であり、他のアトラクションにはない体験といえます。
さらに速度も国内トップクラス。
最高速度は時速126キロに達し、しかも単純な加速・減速の繰り返しではなく、回転や反転が途切れなく続きます。
休む暇もなく翻弄され続けることで、恐怖と興奮が入り混じった圧倒的な体験が味わえます。
FUJIYAMAや高飛車など他の富士急名物と比較しても、ええじゃないかは「高さ」や「浮遊感」ではなく、「回転と方向感覚の喪失」に恐怖の本質があります。
FUJIYAMAは落下の長さや浮遊感、高飛車は視覚的に見せつけられる垂直落下が中心ですが、ええじゃないかは「体勢が分からなくなる混乱」が恐怖を倍増させます。
体験者の声としても「気づいたら終わっていた」「何が起きていたか説明できない」という感想が多く見られます。
つまり、一つひとつの動きを記憶する余裕がないほど濃密で、恐怖の質が他と大きく異なるのです。
また、見た目からくる迫力も恐怖を増幅させます。
巨大で複雑に入り組んだレールを目にするだけで「これは無理かも…」と思う人も多く、乗車直前には靴やアクセサリーを外してロッカーに預けるルールが、さらに「危険度の高さ」を強調します。
このように、ええじゃないかの恐怖は身体的なスリルだけではなく、心理的な不安や感覚の混乱が重なって形成されています。
初めて挑戦する人にとっては「落ちる」「回る」「振り回される」が同時に押し寄せるため、国内最恐と呼ばれる理由が納得できるでしょう。
怖さを軽減する乗り方と克服法
ええじゃないかは、その特殊性から「怖すぎて無理。」と思われがちですが、工夫次第で恐怖を和らげ、楽しさを引き出すことが可能です。
まず、効果的なのは「大声で叫ぶこと」です。
ただ気分を発散するだけでなく、落下時に声を出すことで息を強制的に吐き出し、内臓の浮き上がりを軽減できます。
また、叫ぶことでアドレナリンが分泌され、恐怖心よりも興奮や高揚感が勝る効果も期待できます。
視線の置き方も重要です。
近くのレールを凝視すると、動きに翻弄されて酔いやすくなりますが、遠くの景色に目を向けることで体感が安定しやすくなります。
どうしても辛ければ目を閉じ、体の動きに身を任せるのも効果的です。
座席の位置も体験に大きく影響します。
後方は引きずられるように落下するため浮遊感が増しますが、前方や中央ではほとんど感じません。
浮遊感が苦手な人は、迷わず前方を選ぶのがおすすめです。
安全姿勢を意識することも、恐怖軽減につながります。
頭をヘッドレストに付け、手はバーを握り、ふくらはぎを座席に押し付けることで体が安定し、不安を感じにくくなります。
「振り落とされるかも」という心配がなくなれば、安心して回転に身を任せられます。
心理面では「怖いけれど危険ではない」という事実を理解しておくことが大切です。
ええじゃないかは安全基準が徹底されており、事故例もありません。
また、乗車前にキャストと一緒に「ええじゃないかー!」と叫ぶ演出は、乗客同士の一体感を生み、不安を笑いに変えてくれます。
このように、座席の選び方、体の姿勢、意識の持ち方を工夫すれば、恐怖は大幅に緩和されます。
その先に待つのは苦痛ではなく、アドレナリンが全身を駆け巡る爽快感と達成感です。
他のアトラクションとの怖さを比較
ええじゃないかの特徴をより理解するには、富士急ハイランドや他の有名絶叫マシンと比較してみるのが分かりやすいです。
実際に多くの体験談では「FUJIYAMA」「高飛車」「ド・ドドンパ」と並んで語られることが多く、さらにUSJの「フライングダイナソー」や、ナガシマスパーランドの「白鯨」「スチールドラゴン2000」と比較されることもしばしばです。
まず、富士急を代表するFUJIYAMAは「浮遊感の王様」と呼ばれています。
高く巻き上げられる時間が長く、頂点から落下する瞬間に強烈な浮遊感が訪れるのが、最大の特徴です。
落下時には胃が大きく持ち上がり、浮遊感が苦手な人にとっては最も手強い存在といえるでしょう。
一方で、ええじゃないかは浮遊感が少なく、上下感覚を奪う回転が中心なので、苦手と感じるポイントが全く異なります。
次に高飛車。
これは世界的にも珍しい垂直落下型コースターで、乗客は頂上で真下を見せつけられた状態で一気に落下します。
視覚的に恐怖を植え付けられるタイプで、落下そのものに特化しています。
ええじゃないかは落下だけではなく、回転やひねりが複雑に絡み合うため、「ストレートな落下の恐怖」が高飛車、「方向感覚を失う混乱の恐怖」がええじゃないかといえるでしょう。
さらにド・ドドンパ。
こちらは発射型コースターで、乗車した瞬間に時速180キロまで一気に加速するインパクトが特徴です。
瞬発的に全身へ強烈なGがかかるため、骨や内臓に響くような衝撃が走ります。
ええじゃないかが長時間にわたって回転で翻弄するのに対し、ド・ドドンパは一瞬の加速で恐怖を与えるという違いがあります。
ナガシマスパーランドの白鯨も、比較対象としてよく挙げられます。
白鯨は浮遊感とひねりを組み合わせた動きが多く、ええじゃないか同様に「振り回される恐怖」を味わえます。
実際に「白鯨に乗れたならええじゃないかも平気だった」という声もあり、相性の近いコースターといえるでしょう。
スチールドラゴン2000は世界屈指の長大コースを持ち、スピード感や落下のスリルは圧倒的です。
ただし座席が回転しないため、ええじゃないかのように「上下が分からなくなる」要素はなく、恐怖の質は明確に異なります。
USJのフライングダイナソーも、よく比較されます。
こちらはうつ伏せの状態で走行するため、足が宙ぶらりんになる感覚はええじゃないかと似ています。
ただし進行方向が目で追えるため、ええじゃないかのように完全に方向感覚を失うことはありません。
「投げ出される感覚」が強いフライングダイナソーに対して、「混乱が続く感覚」がええじゃないかという違いがあります。
このように比べると、ええじゃないかは「浮遊感」や「加速」や「落下」といった単一の要素ではなく、それらを組み合わせつつ「回転による方向感覚の喪失」という、唯一無二の体験を提供していることが分かります。
他の絶叫マシンと並べても異彩を放つ存在であり、富士急ハイランドを代表する理由はまさにこの点にあるのです。
これから乗る人へのアドバイス
ええじゃないかは世界的にも珍しい四次元コースターで、国内でもトップクラスの恐怖度を誇ります。
初めて挑戦する人にとっては「怖そうだからやめておこう」と、ためらう気持ちが出るのも当然でしょう。
しかし、実際には事前にポイントを押さえておけば恐怖は和らぎ、むしろ楽しさを強く感じられるようになります。
まず理解しておきたいのは、ええじゃないかは「浮遊感の恐怖」ではなく「回転による混乱」が中心だということです。
胃が浮き上がる持続的な感覚はほとんどなく、「何が起きているか分からないまま終わった」という感覚が残る人が多いです。
浮遊感が苦手な人には、むしろ相性が良いケースも少なくありません。
座席選びも重要です。
浮遊感を避けたいなら、前方や中央の席を選びましょう。
逆にスリルを味わいたい人は、後方を選べば引きずられるような落下感が強調されます。
また、服装や準備も忘れてはいけません。
靴は脱いでロッカーに預ける必要があるため、足元は安定した状態で挑むことになります。
長い髪はまとめ、アクセサリーは外しておくと安心です。
乗車中は頭をヘッドレストに付け、バーをしっかり握り、体を座席に密着させましょう。
安全装置は強固に作られているため「振り落とされるかもしれない」という心配は不要です。
体をしっかり固定してしまえば、不安は大きく減ります。
さらに大切なのは「楽しもう」という気持ちを持つことです。
キャストの「ぐるぐる回るけど、ええかな?」という掛け声に合わせて全員で「ええじゃないかー!」と叫んで出発する演出は、不安を笑いに変えてくれる力があります。
初挑戦の人にとっても、こうした雰囲気が緊張を和らげてくれるはずです。
待ち列で聞こえる轟音や、目の前を駆け抜ける車両の迫力だけでも尻込みするかもしれません。
ですが、その先に待っているのは恐怖と興奮が入り混じった唯一無二の体験です。
勇気を出して挑戦すれば、降りた後に「思ったより怖くなかった」「また乗りたい」という気持ちが芽生える人も少なくありません。
まとめ
富士急ハイランドの「ええじゃないか」は、2006年の登場以来、多くの人を魅了し続けている四次元コースターです。
総回転数14回、地上76メートルからの後ろ向き巻き上げ、そして上下左右に翻弄される独自の動き。
そのすべてが組み合わさり、従来のジェットコースターを超えた「究極の回転体験」を実現しています。
怖さの本質は、FUJIYAMAや高飛車のように落下や浮遊感に特化したものではなく、座席の回転によって方向感覚を奪われる「混乱」にあります。
そのため「浮遊感が苦手」という人には挑戦しやすい一方で、「振り回される感覚が苦手」という人には強烈なインパクトを残すでしょう。
恐怖を和らげる方法としては、前方席を選ぶこと、体を安定させて叫びながら楽しむことが効果的です。
安全対策は徹底されているため、安心して挑戦できます。
「世界一怖い」とも言われるええじゃないかですが、実際に体験してみれば恐怖以上に爽快感と達成感が勝るケースが多くあります。
富士急ハイランドを代表する唯一無二の絶叫マシンとして、一度は挑戦する価値があるといえるでしょう。
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