ディズニーの歴史を語るうえで、欠かせない存在となっている「白雪姫」。
世界で初めてフルカラーで制作された、長編アニメーション映画として知られています。
その不朽の名作をテーマにして生まれた、東京ディズニーランドのアトラクションが「白雪姫と七人のこびと」です。
この物語からは、森の動物たちや王子のキスで目覚める幸福な結末といった、夢のあるシーンを連想する方が多いでしょう。
ところが実際のアトラクションは、パーク内で最も怖いと言われることもあるのです。
ここでは「白雪姫と七人のこびと」がどのようなアトラクションなのか、そして恐ろしいとされる理由について詳しくご紹介します。
「白雪姫と七人のこびと」の魅力
まずはディズニー映画「白雪姫」と、そこから生まれたアトラクションについて説明します。
1937年に公開された「白雪姫」は、ディズニーが初めて世に送り出した長編映画であり、世界初のカラー長編アニメーション作品です。
物語は、白雪姫が毒リンゴを口にして深い眠りにつき、王子の口づけによって再び目覚めるという、世界中でよく知られる展開です。
東京ディズニーランドにある「白雪姫と七人のこびと」は、この物語を題材としたライド型アトラクションで、ゲスト自身が白雪姫の物語を追体験できるようになっています。
乗り込むのは小人のベッドをかたどったトロッコであり、その視点から森や城の場面を進んでいくという構成です。
【基本情報】
設置場所:東京ディズニーランド ファンタジーランド
種類:屋内型ライド
所要時間:約2分30秒
定員:1台あたり4名
利用条件:一人で座って安定した姿勢を保てない方は利用できません
週末でも待ち時間は短め
「白雪姫と七人のこびと」があるファンタジーランドでは、他の人気ライドに比べると待ち時間は短めです。
理由は、アトラクションの所要時間が約2分30秒と短いため、回転率が高いことにあります。
そのため土日や連休といった混雑日でも、30分から40分程度の待ち時間で体験できるケースが多いです。
パークが混雑している時でも、比較的挑戦しやすいアトラクションといえるでしょう。
TDLで最恐アトラクションと噂される理由
「白雪姫と七人のこびと」と聞くと、映画のように明るい雰囲気を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし実際に体験すると、スリルや恐怖を感じる仕掛けが随所にあり、「東京ディズニーランドで一番怖い」と言われることもあります。
アトラクション内は動物や小人が登場する場面もありますが、それ以外はほとんどが暗い空間で、不気味な演出が続きます。
絶叫系のような急降下や高速走行はありませんが、演出の雰囲気は「ホーンテッドマンション」に近く、心理的に恐怖を与える構成です。
入口には「恐ろしい魔女の森を進むトロッコに乗る」といった警告が掲示されており、7歳未満の子どもには16歳以上の同伴が必要である旨も、明記されています。
さらに、恐ろしい魔女が登場することを示すイラストと注意書きも掲げられていて、乗車前から恐怖を意識させるようになっています。
実際に始まると、音楽が少なく暗闇が続くため緊張感が増し、子どもにとっては特に怖い体験となるでしょう。
大人でも、ホラー要素が苦手な方は注意が必要です。
予想外のラストシーン
ディズニー映画「白雪姫」といえば、王子の口づけで目覚めるハッピーエンドが有名です。
しかし、東京ディズニーランドのアトラクションでは、その結末は再現されていません。
実際には、雷鳴が響き渡る中で魔女が小人たちに追われ、岩を落とそうと高笑いする場面で突然終了します。
そのため、初めて乗った人は「ここで終わりなの?」と驚きや戸惑いを覚えることも少なくありません。
この意外な終わり方には理由があります。
そもそも「白雪姫と七人のこびと」は、お化け屋敷のように恐怖を体験させる演出を目的に作られた経緯があるのです。
そのためストーリー全体よりも、怖さを強調する仕掛けに重点が置かれています。
さらにアトラクション名にも、違いがあります。
東京では「Snow White’s Adventures」という名称で、「恐ろしい(Scary)」という言葉は含まれていません。
しかし、アナハイムやマジック・キングダムでは「Snow White’s Scary Adventures」という名が使われており、恐怖を前面に出したコンセプトであることが分かります。
また、このアトラクションは「ゲストが白雪姫の立場になる」という体験型の設定を持っています。
白雪姫自身が登場するのは、アトラクション中に一度きりであり、あとは白雪姫視点で毒リンゴを差し出される場面や、暗い森をさまよう場面を味わうことになります。
その視点に立つことで、映画の中で白雪姫が味わった恐怖を実際に体験するという意図が反映されているのです。
海外版とは異なる結末
白雪姫をテーマにしたアトラクションは、東京ディズニーランドだけでなく、アナハイムのディズニーランド、フロリダのマジック・キングダム、そしてディズニーランド・パリにも存在します。
基本的な物語の構成は共通していますが、クライマックスの描き方には大きな違いがあります。
東京版では、魔女が岩を落とそうとする場面で物語が幕を閉じます。
一方、アナハイムとマジック・キングダムでは王子が登場し、白雪姫に口づけをして目を覚まさせるシーンで終了します。
ディズニーランド・パリも同じくハッピーエンドの構成となっており、明るい余韻でアトラクションを終える演出がなされています。
こうした海外のパークではリニューアルも行われ、結末を映画のように幸福感あふれるものへ変更したケースもあります。
そのため、日本版は海外版に比べると恐怖の余韻が強く残る構成となっており、より「怖い」と言われる大きな要因になっているのです。
小人たちの名前を探そう
アトラクションに乗るとき、実はトロッコにはそれぞれ七人の小人の名前が記されています。
「先生(Doc)」
「おこりんぼ(Grumpy)」
「ごきげん(Happy)」
「ねぼすけ(Sleepy)」
「てれすけ(Bashful)」
「くしゃみ(Sneezy)」
「おとぼけ(Dopey)」の七つです。
どのトロッコに乗ったかを確認するのも楽しみのひとつで、ちょっとした遊び心が加えられています。
さらにアトラクションの中では、森で働く小人たちの姿も登場します。
鉱山で宝石を掘る様子や、白雪姫を匿う場面など、映画でおなじみのシーンが再現されているのです。
また、乗車前の案内にも小さな工夫があります。
日本語でのアナウンスは「先生(Doc)」が担当し、英語では「おこりんぼ(Grumpy)」が担当しているため、細部まで映画の世界観を意識して楽しめるようになっています。
「白雪姫の願いの井戸」を訪れてみよう
東京ディズニーランドには、映画「白雪姫」をイメージした特別な場所があります。
それが「白雪姫の願いの井戸」です。
場所はシンデレラ城の左手に位置し、映画の中で白雪姫が「I’m Wishing」を歌うシーンを再現しています。
井戸のそばに立って耳を澄ますと、白雪姫の澄んだ歌声が流れてくる仕掛けがあり、訪れたゲストはまるで物語の一場面に入り込んだような体験ができます。
映画の魔法を感じられる隠れスポットとして知られ、静かに過ごしたい時や写真撮影の場所としても人気です。
アトラクションを楽しんだ後は、この井戸に立ち寄り、白雪姫の世界にもう一度浸ってみるのもおすすめです。
まとめ:光と影を体感できるアトラクション
東京ディズニーランドの「白雪姫と七人のこびと」は、映画の持つ明るさと恐ろしさを巧みに織り交ぜたアトラクションです。
映画では森の動物たちや小人たちとの楽しい暮らし、王子のキスによる幸せな目覚めといった華やかなシーンが印象的です。
一方、このアトラクションでは暗い森や恐ろしい魔女、不気味な演出に焦点を当て、ホラー的な雰囲気を強調しています。
そのため「白雪姫=明るい物語」と期待して乗ると、想像以上に怖くて驚く人も少なくありません。
しかし、この恐怖と緊張感こそが映画の影の部分を際立たせ、白雪姫という物語の奥深さを伝える要素になっているのです。
体験する際は、こうした背景を理解して乗ることで、より一層作品の世界観を楽しむことができるでしょう。
ただし、小さなお子さんやホラーが苦手な方は、心の準備をしてから挑戦することをおすすめします。
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