東京ディズニーシーのアメリカンウォーターフロントにある、アトラクション「タワー・オブ・テラー」。
その独自のストーリーとスリル満点のフリーフォール体験は、訪れる人に強烈な印象を残しています。
このアトラクションの物語を語るうえで欠かせないのが、「ハリソン・ハイタワー3世」という人物です。
彼はかつて「ホテルハイタワー」のオーナーでしたが、1899年の大晦日に突如として消息を絶ちました。
この不可解な失踪には、いくつかの不思議な手がかりが残されており、多くの人がその真相を探り続けています。
この記事ではハイタワー3世の行方と、その後の運命について詳しく解説していきます。
【先に結論】
・ハイタワー3世がどこへ行ったのかは、今も誰にもわかっていません。
・公式からも具体的な発表はなく、その運命は謎のままです。
ハイタワー3世の消息と最期の謎
ハリソン・ハイタワー3世の失踪については、現在に至るまで多くの謎が残されています。
1899年12月31日、彼はホテルハイタワーで記者会見を開いた後、自らエレベーターに乗り込みました。
ところがその直後、エレベーターは突如大きな音を立てて故障し、建物の中で大破してしまいます。
現場には「シリキ・ウトゥンドゥ」と呼ばれる偶像と、彼の帽子だけが残されていました。
本人の姿は見つかっておらず、ハイタワー3世は行方不明となったのです。
今でもホテルハイタワーではツアー形式の見学が行われており、参加者の中には彼の幽霊を目撃したと語る人もいます。
語り継がれるハイタワー伝説
ハイタワー3世は、ホテルハイタワーを築き上げた人物として知られる、ニューヨークの名士です。
財力と名声を手に入れた彼は、世界各地を巡って珍品を収集する冒険家としても有名でした。
「タワー・オブ・テラー」に登場する彼の物語は、まさにこのホテルと彼の破滅を描いた壮大な伝説となっています。
この記事では、彼がどのようにしてホテルを建て、呪われた偶像と関わり、やがて姿を消したのかを順を追って解説します。
豪奢なホテル建築の背景
1835年にニューヨークで生まれたハリソン・ハイタワー3世は、巨額の財を築き上げた大富豪でした。
1892年には、彼の名を冠した壮麗なホテル「ホテルハイタワー」を開業します。
このホテルは外観も内装も豪華そのもので、訪れる者の目を奪う建築美が特徴です。
ハイタワー3世は世界中を旅しており、各地で収集した数々の秘宝や文化財を館内に展示していました。
ただし、彼の収集には常に疑惑がつきまとっていました。
一部では現地の人々の意思を無視して、強引に品物を持ち去ったと非難されていたのです。
さらには、近隣に停泊する豪華客船「S.S.コロンビア号」の建造者エンディコット三世とは、ビジネス面で激しく競い合っていたと伝えられています。
呪いの偶像をめぐる争奪劇
1899年、ハイタワー3世は執事のスメルディングとともに、アフリカへ向かいました。
彼らはコンゴ川流域にあるムトゥンドゥ族の村を訪れ、そこに伝わる神聖な偶像「シリキ・ウトゥンドゥ」と出会います。
この偶像は、「災いを信じよ」という意味を持つとされ、ムトゥンドゥ族にとって崇拝の対象でした。
ハイタワー3世はその独特な姿に強く惹かれ、村人に譲渡を求めましたが拒まれます。
しかし、彼は力づくでこの偶像を奪い、逃げるようにその場を去りました。
興味深いのは、ムトゥンドゥ族が彼を追いかけることがなかったという点です。
なぜ奪われた偶像を放置したのか、その理由はいまだ明かされていません。
予兆と共に消えた当主の謎
1899年12月31日、ホテルハイタワーでは大規模な祝賀パーティーが開催されていました。
その中でハイタワー3世は、多くの来賓や記者を前にシリキ・ウトゥンドゥを披露します。
これまでにも、執事やムトゥンドゥ族から「この偶像には災いを招く力がある」と警告されていました。
たとえば「火に近づけてはいけない」や「敬意をもって扱うべき」といった助言です。
しかし、彼はそれをあざ笑うかのように、葉巻の火を偶像に押しつけてしまいました。
その後、記者の目の前でエレベーターに乗り、シリキ・ウトゥンドゥを自室へ持ち帰ろうとします。
1900年1月1日へと日付が変わろうとしたその瞬間、ホテルは突然停電に見舞われ、緑色の怪光と雷鳴が発生しました。
この出来事こそが、ハイタワー3世の消失につながったと多くの人が考えています。
呪いによるものであったという噂もあり、以降彼の姿を見た者はいません。
【結論】真相は今も語られず
ここまでハイタワー3世の失踪にまつわる経緯を解説してきましたが、明確な結論には至っていません。
彼のその後について、現在も公式な発表は存在せず、多くが憶測に留まっています。
アトラクションの設定としても、ゲストの想像力に委ねられている部分が大きいのが現状です。
中でもよく語られている説のひとつが、
「ハイタワー3世はホテルの中をさまよい続け、永遠にエレベーターで落下している」
というものです。
実際にタワー・オブ・テラーを体験すると、この伝承に基づいたシーンが再現されているのが分かります。
ハイタワー3世にまつわる伝説は、知れば知るほどタワー・オブ・テラーの世界観を深く楽しめるようになるでしょう。
アトラクションを体験する際には、もし彼の存在を感じたなら、新たな謎や手がかりが得られるかもしれません。
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