東京ディズニーシーを代表するアトラクション「センター・オブ・ジ・アース」は、スリル満点の冒険が楽しめることで知られています。
プロメテウス火山を駆け抜ける、このライド型アトラクションは、パーク内でも特にスリルのある体験として人気を集めています。
この記事では、「センター・オブ・ジ・アース」にまつわる興味深い仕組みや、裏話をご紹介します。
ちょっとしたトリビアを知っておくと、待ち時間や移動中の会話もより楽しくなるかもしれません。
センター・オブ・ジ・アースの構造と注目ポイント
「センター・オブ・ジ・アース」は、東京ディズニーシーの中でも特に人気の高いアトラクションです。
このアトラクションでは、ネモ船長が設計した地底探検車に乗り込み、未知の地下世界を探検するというストーリーが展開されます。
ここではアトラクションにまつわる、ユニークなエピソードや仕掛けについてご紹介します。
テラベーターは実際には上昇している
スタンバイとファストパスの列が合流したあと、乗客は「テラベーター」と呼ばれるエレベーターに案内されます。
地底800メートルのベースステーションへ向かうという設定ですが、実際には下っているわけではありません。
このエレベーターは、実は上に向かって動いている仕組みです。
下降しているように感じる理由は、送風と音響効果による演出にあります。
足元から吹き上げる風と、下降を思わせる効果音によって、利用者に「下がっている」という錯覚を起こさせているのです。
油圧式と独特の匂いで地底感を演出
アナウンスで「地底800メートルのベースステーションへ向かいます」と案内されることで、よりリアルな感覚が演出されます。
エレベーターを降りた後には、階段を少し下る場面があります。
しかし、実際には入口とほぼ同じ高さに位置しており、上昇していたことになります。
このエレベーターは油圧式を採用しており、ロープ式エレベーターと異なりわずかに油の匂いがします。
その独特な香りが、地底に降り立ったような感覚を自然に強調しているのです。
時速75kmのスピードでパーク最速
「センター・オブ・ジ・アース」は、東京ディズニーリゾート内で最も速いアトラクションのひとつです。
最高時速はおよそ75kmにも達し、そのスピードは他のライドと比べても際立っています。
火山の生き物「ラーバモンスター」と遭遇した後に突然加速する演出は、圧倒的な迫力を生み出しています。
最初はゆっくりと進んでいた車両が一気にスピードを上げるため、そのギャップもスリルを引き立てています。
以下はパーク内アトラクションの最高速度の比較です。
- センター・オブ・ジ・アース:約75km/h
- スプラッシュ・マウンテン:約64km/h
- レイジング・スピリッツ:約60km/h
スピードだけでなく、それぞれのアトラクションが持つ動きの特徴も加味されて、楽しめる構成になっています。
高さ20mからの落下が生むスリル
「センター・オブ・ジ・アース」のクライマックスには、高さ約20mからの急降下が待っています。
この高さはビルの5〜6階に相当し、パークの中でも屈指のスリルポイント。
ディズニーリゾート内で最も高い落下を誇るのは「タワー・オブ・テラー」の約38mですが、センター・オブ・ジ・アースもそれに次ぐ規模です。
急降下の瞬間は、視界が一気に開け、火山の中を飛び出すような感覚が味わえます。
そのインパクトは、多くのゲストの記憶に残る体験となっています。
ラーバモンスターの“オス”の影が見える?
アトラクションの終盤に登場するラーバモンスターは、多くの人に強い印象を与える存在です。
この生き物は卵を守る描写からメスであるとされており、母性を感じさせるキャラクターとして設計されています。
よく観察すると、ラーバモンスターの足元には、ゲストが乗っているものと同じ地底探検車の残骸が見つかります。
これは過去に探検に出たチームが、この場所で遭難したことを暗示する演出です。
さらに一部の場面では、ラーバモンスターの影の中にもう一体の姿が見え隠れしており、それが「オスの個体ではないか?」という説もあります。
ディズニーらしい細やかな演出が、物語性をさらに深めています。
ネモ船長は原作には登場しない
「センター・オブ・ジ・アース」は、フランスの作家ジュール・ヴェルヌの小説『地底旅行』にインスピレーションを受けたアトラクションです。
地底世界を探検するというテーマは原作と共通していますが、細かな設定や登場人物には違いがあります。
その代表的な違いが、ネモ船長の存在です。
ネモ船長はヴェルヌの別作品『海底二万里』に登場するキャラクターであり、『地底旅行』には登場していません。
ディズニーシーの「センター・オブ・ジ・アース」では、このネモ船長を物語の中心に据え、オリジナルの設定でストーリーを展開しています。
「ミステリアスアイランド」や「海底二万マイル」などのエリアとともに、複数の作品を融合させた世界観が楽しめるのも、ディズニーシーならではの魅力です。
怖さを和らげる方法は「息を吐く」こと
「センター・オブ・ジ・アース」はスピードと落下が特徴のアトラクションで、苦手意識を持つ方も少なくありません。
ですが、怖さを少しでも軽減する方法があります。
それは、ライドが急降下する瞬間に「息を吐く」「声を出す」といったシンプルな行動です。
この行動は、重力によって体が浮くような感覚を和らげ、安心感を与えてくれます。
叫ぶのが苦手な方は、深く息を吸ってからゆっくり吐き出すだけでも効果があります。
大切なのは、恐怖に体がこわばらないようにすることです。
もし、苦手意識がある方は、ぜひ試してみてください。
まとめ
ここまで、「センター・オブ・ジ・アース」に隠された仕組みや、演出の数々をご紹介しました。
- テラベーターは実際には上昇している
- 地底感を演出するために油圧式と独特な匂いが使われている
- ディズニー最速の75km/hを誇る
- 高さ20mからの落下でスリル満点
- メスのラーバモンスターに加え、オスと思われる影も登場
- ネモ船長は原作には登場せず、ディズニーオリジナルの設定
- 怖さをやわらげるには、息を吐くのが効果的
こうした豆知識を知っておくと、アトラクションを何倍も楽しむことができます。
ディズニーのアトラクションは、ただ乗るだけでなく、仕掛けや物語を知ることでさらに魅力が増していきます。
「センター・オブ・ジ・アース」に乗る機会があれば、ぜひ今回ご紹介したポイントを思い出してみてください。
細部までこだわって作り込まれた世界観に、きっと新たな発見があるはずです。
コメント