東京ディズニーランドの人気アトラクションといえば、ビッグサンダー・マウンテンを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
一度もパークを訪れたことがない人でも、その名前を聞いたことがあるかもしれません。
この記事では、ビッグサンダー・マウンテンにまつわるエピソードや背景の設定などをご紹介します。
アトラクションの裏にあるストーリーを知ってから乗ると、より一層楽しめるのがディズニーの魅力です。
細かな設定までしっかり作り込まれているからこそ、世界観に浸れるのが嬉しいですよね。
実在するセドナの山がモデルに
ビッグサンダー・マウンテンの名前は、アメリカ・アリゾナ州セドナにある「サンダーマウンテン」という実際の山が由来になっているといわれています。
その姿は、東京ディズニーランドのアトラクションととてもよく似ており、比べてみるとそっくりです。
セドナのサンダーマウンテンは雷が落ちやすい場所としても知られていて、現地では雷が神聖なものとされているそうです。
また、セドナはウォルト・ディズニーと縁がある場所でもあり、この地を訪れた際にサンダーマウンテンからインスピレーションを得て、ビッグサンダー・マウンテンの構想が生まれたとされています。
このような背景から、アトラクションの名前にも「サンダー」が使われているのです。
廃鉱となった鉱山が舞台のストーリー
ビッグサンダー・マウンテンが位置するウエスタンランドは、19世紀のアメリカ西部をテーマにしたエリアです。
その中でもこのアトラクションは、1800年代半ばのゴールドラッシュ時代を経た、1880年代の鉱山を舞台としています。
当時、金鉱を採掘していた会社は「ビッグサンダー・マウンテン・マイニング・カンパニー」。
“マイニング”とは採掘の意味ですね。
金の採掘が終わり、廃鉱となった鉱山には、今もなお無人の列車が暴走し続けているという設定です。
この列車に乗って鉱山内を駆け抜けるのが、アトラクションとしてのビッグサンダー・マウンテンです。
物語を知ると、ただ乗るよりもずっと楽しく感じられるのではないでしょうか。
ビッグサンダー・マウンテンにまつわる7つの豆知識
- 東京ディズニーランドで初めてファストパスが導入されたのが、このビッグサンダー・マウンテンです。
- アトラクション内で最も高い場所にある岩山は「メインビュート」と呼ばれています。“ビュート”とは、アメリカ・モンタナ州にある鉱山都市の名前が由来です。
- 入り口に展示されているスチームトラクターは、1898年に製造されたもので、現存する数少ない実物の1台です。
- アトラクションの音声案内は、声優の富田耕生さんが担当していました。『バカボンのパパ』や初代『ドラえもん』の声でも知られる方です。残念ながら、富田さんは2020年に84歳で亡くなられました。
- アメリカ河沿いにいる釣り人のおじいさんには「セドナ・サム」という名前が付けられています。そばにいる愛犬は「ディガー」。彼はかつて山のふもとで金を掘っていましたが、無人で走る列車を見て恐れをなして逃げてきたという設定があります。それ以来、訪れる人々に「中に入るな」と呼びかけているのです。
- セドナ・サムの兄弟「チャーリー・サム」は、アドベンチャーランドのアトラクション『カリブの海賊』に登場しています。
- アトラクションの内部にある「黄金の隠れミッキー」を見つけてキャストに伝えるとプレゼントがもらえる、という噂が一部で語られていますが、これは事実ではなく都市伝説です。
ビッグサンダー・マウンテンには、こうした細かい仕掛けや設定がたくさんあります。
こういった豆知識を知っていると、体験がより楽しくなりますね。
35年以上続くロングセラーアトラクション
東京ディズニーランドのウエスタンランドにあるビッグサンダー・マウンテンは、パーク開園から約4年後の1987年7月4日に登場しました。
2022年で35年を迎え、長年にわたり多くのゲストに愛されているアトラクションのひとつです。
乗車時間は約4分間で、対象身長は102cm以上。妊娠中の方は利用できません。
1回の乗車定員は30名で、最高時速は約40kmです。
数値だけ見ると控えめなスピードに感じるかもしれませんが、実際に体験するとスピード感やスリルはしっかりと味わえます。
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東京ディズニーランドのほか、アメリカやフランスなど海外3カ所のパークにも存在しています。
さらに、クリッターカントリーの『スプラッシュ・マウンテン』、トゥモローランドの『スペース・マウンテン』と合わせて、「3大マウンテン」と呼ばれています。
スピードは3大マウンテンの中で最も控えめ
ビッグサンダー・マウンテンは、3大マウンテンの中で最も速度が抑えられたアトラクションです。
参考までに、スペース・マウンテンは最高時速48km、スプラッシュ・マウンテンは62kmとなっています。
そのため、スリル系のアトラクションが苦手な方でも、比較的チャレンジしやすいのが特徴です。
とはいえ、コースの起伏や急カーブがあるため、体感的には十分な迫力があります。
混雑する日には、平日でも60分を超える待ち時間になるほど人気ですが、背景にある設定やストーリーを知ってから乗ると、また違った魅力を感じられます。
ディズニーならではの細かな演出と世界観を楽しみながら、ぜひビッグサンダー・マウンテンを体験してみてください。
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