ディズニーシーではランドと比べて、スリル系のアトラクションが目立っています。
中でも「ディズニー史上もっとも怖い」とも言われるタワー・オブ・テラーは、絶叫系が苦手な方には敬遠されがち。
でも実際には、それほど怖くないという意見もあるのをご存じですか?
乗ってみたら「思ったほどではなかった」と感じる方も多いようです。
そこで今回は、タワー・オブ・テラーの構造や演出に注目しながら、「本当に怖いのか?」を客観的に検証していきます。
うわさやイメージだけで「怖い」と決めつけている可能性もあります。
なかには「タワテラは正直つまらなかった…」と感じている人もいますよ。
スペックから見ると大したことない
絶叫系アトラクションが苦手な方に向けて、タワー・オブ・テラーの構造や技術的な特徴について紹介します。
他の遊園地にある絶叫マシンと比べると、タワテラの怖さはそこまで際立ってはいません。
建物自体は大きく見えますが、実際に乗る部分の高さはそこまで高くなく、落下の衝撃も比較的おだやかです。
タワテラで怖さを感じる最大の理由は、視覚と聴覚による演出の影響が大きいのです。
高さは33mと案外と低い
高所が苦手な方には高く感じられるかもしれませんが、タワー・オブ・テラーの高さは33mで、実際にはそれほど高くありません。
構造としても比較的低く設計されており、ライド中に高さを感じることも少なく、外の景色がはっきり見えるわけでもないです。
富士急ハイランドのようなアトラクションと比較すれば、タワテラの高さによる恐怖は控えめです。
例えばナガシマスパーランドの「スチールドラゴン」はおよそ100mもあり、それと比べると33mという数字は低めに思えるでしょう。
安全装置はシートベルトのみ
タワテラがそれほど怖くないと感じられる理由のひとつが、安全装置のシンプルさにあります。
初めて乗る方は、安全装置がシートベルトだけだと気づいて驚くかもしれません。
一般的なフリーフォール型アトラクションでは、肩の部分までしっかり固定する安全バーが設置されています。
一方でタワテラは腰のシートベルトだけなので、そこまで激しい落下を伴わないことが分かります。
このように、シートベルトだけで乗れる安全性が、タワテラのスリルが穏やかであることを物語っています。
身長制限は102cmで5歳から
絶叫マシンには通常、一定の身長制限が設けられています。
たとえば富士急ハイランドでは120cm以上、花やしきのフリーフォールは130cm以上などの制限があります。
一方、タワー・オブ・テラーの利用条件は102cm以上となっており、平均的な5歳の男の子でも乗れる基準です。
つまり、幼い子どもでも安全に楽しめることが前提とされている、アトラクションということになります。
遠近法を使って高さを強調
それでは、なぜタワテラがとても高く感じられるのでしょうか?
その理由は、ディズニーが得意とする遠近法のテクニックにあります。
ディズニーリゾートでは多くの建物が、視覚的に大きく見えるよう工夫されています。
例えばシンデレラ城も、遠くからは非常に大きく見えますが、近づいてみると意外にコンパクトです。
タワー・オブ・テラーも同様で、建物の実際の高さは59mあるものの、ライド部分はそこまで上昇しません。
最も高い到達地点は約38mほどとされており、そこから一気に落下するわけでもありません。
一度フェイントの動きを見せてから落ちるため、落差もそこまで大きくはないです。
また、落下時間はおよそ2秒程度と短く、他の絶叫マシンと比べて衝撃はそれほど大きくありません。
それでも「怖い!」と感じるのは、ディズニーの演出が非常に巧みだからこそです。
視覚と聴覚から怖さを演出している
先ほどの遠近法と同様に、ディズニーは視覚と聴覚の演出を駆使して、タワテラの恐怖感を高めています。
他の絶叫マシンと仕組み自体は大きく変わりませんが、なぜタワテラが特別に怖く感じられるのか、もう少し詳しく見ていきましょう。
真っ暗闇で恐怖を演出
人が恐怖を感じる要因のひとつに、「暗闇」があります。
何も見えない状況では、私たちは自然と強い不安を抱きます。
というのも、暗闇では自分の状況を把握できず、次に何が起こるのか分からなくなるからです。
例えば青信号なら安心して横断できますが、目隠しをされた状態では怖くて渡れませんよね。
タワテラではこの心理をうまく利用し、「次に何が起こるか分からない不安」を演出しています。
壁の近さが速さを錯覚
飛行機が空を飛んでいると、遠くから見ていると動いていないように見えることがあります。
このように、遠くの物はゆっくり動いているように見え、逆に近くの物は速く動いているように感じます。
タワテラでは、狭い空間をエレベーターが移動するため、壁がすぐそばに感じられます。
この近さが「速く動いている」と錯覚させ、実際以上のスピードや高さを感じさせているのです。
実際のスピードや高さが控えめであっても、壁の存在が怖さを増幅させています。
絶叫を増幅させて恐怖を演出
タワテラに並んでいるとき、乗っている人の「キャー!」という叫び声が聞こえてきます。
実はこれ、ただの悲鳴ではなく、スピーカーで大きく流されている音なのです。
乗客の声をマイクで拾い、それを建物の外に設置されたスピーカーで増幅して放送しています。
この演出によって、「中ではすごいことが起きている」という印象を与える仕掛けになっています。
聴覚を刺激することで、実際以上に恐怖を感じさせる工夫のひとつなのです。
タワテラは「つまらない」と言う感想
最後に、実際に乗ってみた方の中で「タワテラはつまらなかった」と感じた人の声をいくつかご紹介します。
絶叫系が苦手な方も、こうした冷静な感想を知ることで、乗る勇気が出てくるかもしれません。
・何度か乗っていると慣れてしまい、待ち時間に対して体験時間が短く感じてしまう。
・ディズニーキャラクターが登場しないため、大人には好まれても、子どもには合わないこともある。
・並んでいる時間が長いわりに、アトラクションの内容はあっさり終わってしまい、物足りなさを感じた。
・写真の販売サービスは良いが、もう少し値段が安ければ購入を考えるかもしれない。
・エレベーターの種類によって体験内容に違いがあるが、運によってはスリルが少なく、がっかりすることもある。
・人気アトラクションだからこそ毎回乗るけれど、内容が物足りないと逆に期待はずれに感じることもある。
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