公務員になって最初の1年目に、
「業務が思うように進まない…」
「仕事を覚えられずに不安になる…」
と悩む人は少なくありません。
本記事では私の経験を元に、こんな状況を改善するための具体的な方法を紹介します。
新人の多くはタスク管理法を知らない
公務員1年目で、
「自分は仕事ができない…」
「覚えが悪いのではないか…？」
「向いていないのでは？」
と感じる人は珍しくありません。
しかし、実際のところ多くの場合は本人の能力不足ではなく、タスク管理の方法を知らないだけです。
公務員の仕事は業務量が多く複雑で、効率よく整理する工夫を学んでいないと、処理しきれずに混乱してしまいます。
そのため、まずは基本的な管理方法を理解することが、最初の一歩となります。
業務の取り組み方を根本から見直す
あなたは1か月単位のカレンダーだけで、業務全体を管理していませんか？
または、出勤したら昨日の作業の続きを、そのまま始めるという習慣はありませんか？
このような進め方は、短期的には動けても全体を見失いやすくなります。
心当たりがある人は、まず業務の取り組み方そのものを見直すことから始めてみましょう。
職場では仕事術は教えてもらえない
タスク管理に関する知識は、自分から学ばなければ身につきません。
公務員の職場では仕事内容の教育はあって、も効率的な仕事術まで丁寧に教えてくれる先輩は多くありません。
1年目は慣れないことばかりで負担が大きいですが、ビジネス書や仕事術の入門書を読むことで、効率化の基本を学ぶことができます。
早いうちに取り入れておくと、その後の成長に大きな違いが生まれます。
頭の中に情報を抱え込まない
公務員の仕事では、覚える内容が膨大です。
そのため、全てを頭の中だけで覚えようとすると、限界がすぐに来ます。
情報は外に出して、整理することが基本です。
業務で得た知識や先輩から教わったノウハウは、できるだけ早く書き留め、後から確認できる形にまとめましょう。
自分専用の資料ファイルを作る
筆者が行っていた方法のひとつは、自分専用の資料ファイルを作り、そこに必要な情報を随時追加していくというやり方です。
これにより必要な情報をすぐ確認でき、業務中の迷いや確認作業の時間を大幅に減らすことができます。
積み重ねることで知識が自分の財産となり、安心感を持って業務に取り組めるようになります。
目的を意識して行動する
仕事を効率よく進めるためには、単に作業をこなすのではなく、常に目的を意識する姿勢が必要です。
与えられた業務を漠然と処理するだけでは、自分の力にはなりにくいからです。
公務員の仕事は、法律や過去の事例に基づいて進められることが多いため、
1つは「この業務は何のために行っているのか？」
もう1つは「どの法令や根拠に基づいて成立しているのか？」
この2点を考えながら、取り組むことをおすすめします。
意識して作業することで理解が深まり、知識が定着しやすくなります。
上司にすぐ相談して解決する
新任の職員にとって、分からないことがあれば、早めに先輩に相談することが何より大切です。
質問が多いと、気まずいのでは…と心配になるかもしれません。
しかし、今の段階で自力で全てを解決するのは、無理があるのは当然です。
疑問を抱えたまま時間を過ごしても、同じことで長く悩むだけです。
その場で聞いて解決する方が、はるかに効率的です。
たとえ、頻繁に質問して先輩に良く思われなかったとしても、ある程度は割り切る必要があります。
職場には必ず相性の合わない人もいますし、それも社会人として避けられない現実です。
答えの背景にある仕組みを理解する
相談したときに、先輩がすぐに答えを教えてくれることもあります。
その際に大切なのは、ただ答えを聞いて終わりにするのではなく、「なぜその答えに至ったのか？」を考えることです。
もし、先輩がExcelデータや、独自の資料を活用して答えを導き出していたなら、その仕組みや管理方法も一緒に学んでおくと良いでしょう。
考え方や仕組みを理解しておけば、似たような状況でも自分で応用できる力が身につきます。
完璧を求められているわけではない
公務員の職場では正確さは必要ですが、常に完璧であることを求められているわけではありません。
100点満点の出来を目指すより、求められている基準を守り、時間内に安定して仕事を終えることの方が評価されます。
限られた時間で業務を確実に終わらせる
公務員は数年ごとに部署異動があり、どれほど専門性を磨いても別の業務に就くのが一般的です。
そのため、短期間で業務の全てを完璧に覚えるのは、現実的ではありません。
重要なのは、限られた時間の中で業務を確実に処理する力です。
完璧を目指して手が止まるよりも、期限内に着実に進めることが何より大切です。
完璧主義は負担を増やすだけ
「頑張っても終わらない」と感じる人の多くは、必要以上に高い水準で仕事を仕上げようとしています。
しかし、その姿勢は自分を追い込み、結果的に効率を下げてしまいます。
完璧である必要はなく、「ほどほどの水準で十分だ」という意識を持つことが新人時代には特に重要です。
丁寧さと妥協のバランスを意識する
時間をかけすぎても、成果が倍になるわけではありません。
業務はある程度の完成度で提出し、上司の指摘を受けながら修正して行くくらいで十分です。
丁寧さと合理的な妥協のバランスを取り、自分のペースで仕事を進める感覚を身につけましょう。
隙間時間を使って学習する
業務効率を上げるためには、基本的な仕事術を身につけることが欠かせません。
筆者自身も、新人時代は読書の習慣がなく苦労しましたが、今では隙間時間を活用して電子書籍を読み、タスク管理や効率化の知識を学んでいます。
SNSを見る時間を読書に充てるだけでも、月に20冊程度は読めるようになります。
特にタスク管理の知識は少し学ぶだけでも効果が大きく、業務効率の改善に直結します。
電子書籍なら事前にダウンロードしておけば、電波の悪い環境でも読めて便利です。
新人のうちからこうした学習を続けることで、基礎的なビジネススキルが身につき、余裕を持って働けるようになります。
まとめ
公務員1年目は、どんなに優秀な人でも戸惑うものです。
新しい環境、複雑な業務、慣れない人間関係…。
すべてを完璧にこなそうとするほど、焦りや不安は強まります。
しかし、仕事がうまくいかない原因の多くは「能力不足」ではなく、「やり方を知らない」だけです。
タスク管理や情報整理の方法を学び、自分なりの管理スタイルを確立していくことが、最初の壁を乗り越える鍵になります。
また、公務員の仕事はマニュアル化された部分が多く、全体像をつかみにくいのが特徴です。
だからこそ、
「この業務は何のために行うのか？」
「どんな法的根拠に基づいているのか？」
という目的意識を持つことが、自分の成長を大きく左右します。
完璧を目指すより、限られた時間の中で着実に終わらせる力を磨く方が、長期的に信頼される職員になります。
丁寧さとスピードのバランスを意識し、必要以上に自分を責めない姿勢が大切です。
さらに日々の業務に追われる中でも、少しずつビジネス書や効率化の知識に触れる習慣を持ちましょう。
10分の通勤時間、昼休み、寝る前の数ページ・・・こうした積み重ねが、数年後には確かな自信へとつながります。
最後に、公務員として最も重要なのは「自分を追い込まないこと」です。
焦らず、比べず、自分の成長を少しずつ感じながら働くことこそ、長く続けるための秘訣です。
あなたのペースで、一歩ずつ進んでいけば大丈夫です。
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